情報教育
情報処理学会から興味深い提言が出ている。http://www.ipsj.or.jp/12kyoiku/statement2006.html
ざっと読んだところ,どうも腑に落ちない部分があるようには思う。「コンピュータは人間が教えた通りにしか動かないのだから,過度な信頼を置かず,誤りを起こすことを想定して運用するべきであり,そのことを理解するためには情報教育が必要である」というように読めるが,これを車に例えると「エンジンは人間が設計するものであるから,設計ミスによる不具合も発生しうる。砂漠の中で動かなくなることを想定して使用するべきであり,そのことを理解するためには機械原理を学ぶ必要がある」となる。
サラリーマン時代には,それなりに産業の基幹を支えるシステムの製作現場を見てきたつもりであるが,システムを作る側の力量が不足しているのも確かであると思う。広く情報教育を行ってコンピュータに対する知識を広めることも大事ではあるが,システムを作る人材の底上げが一番必要であるとは思っている。そのために,幼少の頃からコンピュータに接し,一人でも多くコンピュータの専門家を志す人材が生まれてくるのを望んでいる。
パブリックコメントを受け付けているようなので,もう少し整理できたら何か書いてみるか。