OOPSLA

naniman2005-10-18

朝からキーノート3つを聴講。朝一は"Creativity"というタイトルで興味はあったのですが,英語の詩を口頭で読み上げるというような状態になると,完全にお手上げであります。それでも,Creativeな人に共通する性質は何かというような話,「こうしたい」というのを思いつくのが創造性ではなく,それを実現する時に存在する問題を発見し,それを乗り越えるのが創造性であるということなどが印象に残っています。
二つ目は,Wikipedia創設者の話。地球上のすべての人に,それぞれの言語で百科事典を提供するというのが目標であるということですが,それを支えるコミュニティのモデルなどが紹介されました。誰でもが編集できる状態で内容に高い品質を保つのは並大抵のことではないと思いますが,最近変更されたページの管理,あらかじめ登録したページの変更通知というシステム的な側面よりも,中立・民主主義的な運営でうまくいっているというのは,ある程度大規模なユーザ数が存在しているからこそ可能なのか,という気もします。
三つ目は,「プログラミングが数学や科学の概念の理解にどのように役に立つか」という,これまた有用な内容でした。要するに,厳密性を必要とするプログラミングを言語として使えば曖昧性などが許容されないということだと理解したのですが,質問で出た「創造性の育成にはどう役に立つのか」ということに対しては,"I don't know."という答えでありました。
最後のセッションは,何人かが壇上に上がって青年の主張をして質問を受けるというようなものであります。内容的には,ソフトウェア開発手法に関する抽象的な話が多く,英語の問題もあり,一方的な聴講では理解が難しいところです。