OOPSLA Croquetワークショップ

30分遅れて到着してしまったが,午前中はCroquetの新しい通信アーキテクチャについてのプレゼンを聞く。分散オブジェクトの一貫性保持や等価性保証というのはおそらく古くから存在している問題であると思うのだが,今回のアーキテクチャがどのような応用に対してどれだけ優れているかという判断は,私には残念ながらできません。
午後からはいくつかのデモ。Croquetの最近のトレンドとしては,「覗き窓」インタフェースがあるようだ。
Google Earthは凄かった。Googleの生み出すものを支える基盤として,どのような組織体制があるのか,大変興味があるところである。ああいうのを見ると,大学の研究室で行うべきものは何であるかを考えてしまう。重箱の隅をつつく小さな問題を設定して,それをちょこっとしたプログラムを作ってデモを作り,その後はお蔵入り,というのでは社会に何も貢献しない。たとえ,あとでそれと同じようなものが世の中に現れて,「それみろ,この論文に書いてあるよ」といったところで後の祭りである。コンピュータの世界は進化が早いが,一度考えたことが5年10年と価値が存続するようなものを探る必要があるのだと思う。